人はパンのみにて生くるにあらず 

昔から、娯楽というかフィクション(物語)はどうしてこんなに盛んなんだろうと思っていた。映画のランキングを見ればわかるが、ノンフィクションやドキュメンタリーがトップにくることは殆ど無い。あるとき、科学技術振興機構(2兆円近くある科学技術予算の配分機構)の理事長をされていた北澤宏一さんの講演を聞いたときにもそう思った。北澤さんは、「日本の経済の8割程度はなんらかの意味の娯楽だ。単に生きていくだけなら、これほどのGDPは必要ない」と話されたのでまさにそうなんだと思ったのを覚えている。 「人はパンのみにて生くるにあらず」という昔からの教えもある。そういった経済の状況をどう考えたらいいのだろうか?

 

娯楽や、物語とは何か? にたいする結論はでないけど、活用を考えることはできる。映画を見てから社員教育をしている研修会社もある(ストーリーメソッド)。ナチスが、映画の影響力を使ったのは有名だ。最近では、日本の外務省が、尖閣や、竹島の動画をyoutube にアップしたのが話題になっている。時は金なりというように人が消費する資源でもっとも貴重なのは、時間だ。今、多くの人は娯楽に時間を使っている。もし、日本がこれから変わるとするなら、もっとも貴重な資源である時間をどう使うかになるはずだ。そうすると、どんな物語(映画、動画)に時間を消費するのかを少し考えるのも大切ではないだろうか?